フィル・トークス・ウィズ・クィル/フィル・ウッズうまいだけでは無味乾燥。とはいえ、いくら味があってもヨレヨレの演奏なんて聴きたくない。うまくて味のあるジャズがいい。そんなぜいたくな注文にドンピシャリでこたえるアーティストが、フィル・ウッズ。ウッズのアルバムは多いが、どれを買っても後悔することはまずない。非常に確率の高いアヴェレージ・バッターである。
本作は、ジーン・クイルとの2アルト・チームによる代表傑作。ウッズとクイルはともにチャーリー・パーカーを敬愛する白人アルト奏者であり、意気投合して57年にコンビを組んだ。チームとしての活動期間は短かったが、抜群のコンビネーションとぴったり息の合ったエキサイティングな演奏でたちまち評判になった。
数あるアルバムのなかでも、人気があるのはやはり本作。ソニー・ロリンズの<1>、チャーリー・パーカーの<5>など、ジャズメンのオリジナルを取り上げた選曲もよく、このチームの魅力である情熱的な演奏をたっぷりと味わえる。<2>の熱いプレイなどは最高だ。
1.Doxie 1
2.A Night In Tunisia
3.Hymn For Kim
4.Dear Old Stockholm
5.Scrapple From The Apple
6.Doxie 2
Phil Woods(as)
Gene Quill(as)
Bob Corwin (p)
Sonny Dallas (b)
Nick Stabulas (ds)
1957/9/11 & 10/8
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